中小病院の病院薬剤師の仕事

中小病院の病院薬剤師の仕事

中小病院は、一般的には200床未満の規模の病院のことをいいます。

 

この規模では地域に根ざした病院も多く、入院病棟が整備された「かかりつけ病院」であったり、診療所から患者さんの紹介を受けて入院を受け入れる2次医療を展開している病院の場合もあります。

 

中小病院の薬剤部の特徴として一番に挙げられるものは、大病院と比べて薬剤師数が少ないことです。

 

これは絶対数においてはもちろんですが、病床数あたりの薬剤師数、つまり相対的な人数においても少ないことがほとんどです。

 

しかし、人数が少ない割に、業務の質として大病院と同等のものを求められることもあり、一人の薬剤師が様々な職務を兼任している場合が多いのです。

 

中小病院で働くメリット

 

中小病院で働くメリットは大きく分けて3つあります。

 

1つ目は色々な業務を体験できるということです。

 

大病院では薬剤師ごとに調剤や無菌調製、病棟などの担当を割り当てられ、毎日その業務を行う場合が多いですが、中小病院の薬剤師は人数が少ないため、「日ごと」もしくは「時間ごと」に様々な業務を割り当てられます。

 

たとえば、午前中は調剤をしながら、退院患者の服薬指導に行き、医薬品の納品を受け、午後は注射監査をした後に、抗菌薬の血中濃度の解析をするといった具合です。

 

ジェネラリストを目指すのであれば中小病院は適していると言えます。

 

2つ目は、人員の制約のために日祝日の出勤や夜勤がないことが多く、規則正しい生活を送れるということです。

 

ただしこれは残業時間なども関わってくるため、それぞれの病院によります。

 

3つ目は、病院内の全体の職員数が少ないために、部署を超えて他の職種と仲良くなることが多いことです。

 

大病院では薬剤部の薬剤師同士の結婚は多いですが、それ以外の職種との職場結婚はあまり多くありません。

 

それに対し、中小病院では看護師、リハビリ、栄養士などと薬剤師が職場結婚することも多々あります。

 

中小病院で働くデメリット

 

中小病院では、診療科や病院の状況次第で業務内容が大きく変化します。

 

たとえば、外科や腫瘍内科がある場合は、業務の中に抗癌剤の無菌調製やレジメンの管理業務が必ずと言っていいほどあります。

 

また、大学の医局から派遣された専門医がいる場合、新薬の治験が行われ薬剤部も協力します。

 

入院患者に感染管理加算の算定をしていれば、抗菌薬の適正使用状況をモニタリングするなどの業務が入ります。

 

逆に言えば、診療科や病院の状況次第では、これらの業務を行っていない中小病院もあるということです。

 

よって、中小病院の一番のデメリットは業務範囲が大病院と比べて中途半端であり、病院によっては特定の領域の専門性を伸ばせない環境にあるということです。

 

したがって、中小病院に就職する場合には、自分が興味のある分野に力を入れているかどうかを事前に確認する必要があります。

 

まとめ:中小病院に向いている人は?

 

中小病院では一人の薬剤師が様々な業務に携われるため、ジェネラリストを目指すのであれば就職先として適しています。

 

ただし、希望する業務内容が実施されていない場合もあるため、事前に確認することが重要です。

 

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